或る日、僕は

「ほぅ…お客さんか、珍しいな。ここはダンジョンだ。わたしはここでコーヒー飲んでるから、ゆっくり見て行ってくれ。幸運を祈る。」Since 2014.

うたが好きだ。

 結論が出てから書く文章と、結論が出ていないので書く文章とがある。わたしの書く文章は、どちらかといえば後者である。

 結論が出ているのであれば、わたしはたぶん書かない。

あらすじ

 わたしは、うたが好きだ。歌うことが好きだ。それには、理由などいらない。

 わたしは、わたしの歌いたい歌を歌う。それは、たとえば、頭の良しあしというものには全く関係がない。

 わたしはあまり頭がよくない。しゃべるのもうまくない。筆記となるとなおさらだ。

 だけど、うたをうたっているときには、ちっともそんなことなんて考えなくたっていい。

 わたしは歌う。

 それだけでいい。

 わたしのうたは、専門家の評価を気にするものでもなかったのだったが、世に出てしまった。

 うたうこととはなんだろう。

 そんなことを考えるようになってから、わたしは、うたうことが怖くなった。

 いまのわたしに、きれいな歌を歌いたい気持ちはあまりない。

 たぶん、感動したとき。

 それは、わたしにとって、若人の道標となった時だっただろう。

 悲しみの淵を救ってくれたあのうたのように、わたしは、うたいたい。

 わたしは、うたが好きだ。

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